松浦 さと子
今年の基礎演習最終日にゼミ生たちと近所の伏見稲荷「登山」をしました。
私たちの学ぶ深草キャンパスから歩いて7分ほど、赤い鳥居が隙間無く並ぶ参道が
稲荷山の上まで続いているミステリアスな神社です。
映画やドラマに登場することもあり全国に知られています。
「千本鳥居」と言われていますが、鳥居は実際には約1万基もあるとのこと。
願い事が「通った」御礼として鳥居を奉納する習慣が江戸時代以降から続いてき
た結果だそうです。
鳥居には奉納者の氏名や会社名、住所が刻まれていて、日本各地から納めにこられているのがわかります。
新しいツヤツヤした朱色の鳥居に、最先端の企業活動を展開する会社名が記されているのを見ると
不思議な感じもしますが、お正月に社員旅行を兼ねてお参りされる会社もあるそうです。
どんなこともお祈りすることは大切なのですね。
「稲荷大神様」のお使い(眷族)はきつねとされていますが、学生も就活の成功を祈願して
絵馬ならぬ「きつね」に願い事を捧げています。
おや、ハングルも見えますね。
今年の三が日には約278万人もの参拝者があったと公表されました。
お賽銭を数える白衣の銀行員の方々の手さばきが毎年報道されますが、
今年は人民元や韓国のウオンなどアジアの通貨や紙幣が目立ったそうです。
そのうち、外国の会社名が刻まれた鳥居も並ぶようになるかもしれません。
さて、訪日外国人旅行者は昨年、初の1000万人突破を記録しました(日本政府観光局(JNTO)調べ)。
この稲荷大社も外国からの観光客がとても多く、2013年度の日本の人気観光スポットとして第二位に輝いています。
鳥居をくぐっていくと四ツ辻手前のお食事処「三徳亭」にパネルが置かれていて初めて知りました。
では、第一位はどちらだったかご存知ですか?
伏見稲荷に来られた方々もここに行かれるのでしょうか。
日本人こそ訪れているべき場所を、ソトから指摘された思いでした。
被曝の地で外国の訪問者の方々も「安らかに眠って下さい過ちは繰返しませぬから」を見て、
日本に住む者は平和を強く希求していると信じてくださると思います。
信仰が異なっても、日本の八百万(やおよろず)の寺社仏閣に参拝する気持ちを
共有できるアジア・世界の方々と、これからも未来に向けてともに平和を祈る関係を続けて行きたいものです。
帰りの参道で、参拝記念に求めたきつねのパペット。
彼は中国生まれです^^;
今年の初午は2月4日、伏見稲荷大社では盛大なお祭り(初午大祭)が行われます。
参考サイト
伏見稲荷大社 http://inari.jp/
トリップアドバイザー
http://www.tripadvisor.jp/pages/InboundAttraction_2013.html