2012年2月23日木曜日

『コミュニケーション・ワークショップ演習』がもうすぐ始まります♪♪

村田 和代

政策学部では、この一年間で、正課の授業や課外活動においてさまざまな新しい取り組みを行ってきました。たとえば、基礎演習では、学びの基礎を身につけ、グループワークを通して社会問題に取り組みました。そして、一年間のまとめとして討論会も行われました。Ryusei-Gapでは、実際に地域に出たり、地域の人々との交流を通して座学とはまた違った学びが体験できたことでしょう。

来年度も、さまざまな新しい取り組みが待っています。その1つが4月から始まる「コミュニケーション・ワークショップ演習」です。今日はこの授業についてご紹介します。

 「コミュニケーション・ワークショップ演習」では、グループでいろいろな意見を出しながらコンセンサス(合意)に到達するという体験を通して、地域公共人材に求められる他者と協力して課題の達成ができるコミュニケーション能力(話し合いの能力)を育成することを到達目標に置いています。基礎演習と同じように、先輩方が授業をサポートしてくれます。特に、コミュニケーション・ワークショップ演習では、先輩たちに研修を受けてもらい、教育補助員として、ファシリテーター役となって、みんなの話し合いを進めたりアドバイスしてもらったりします。

この授業の開発と実施については、「地域公共人材に必要な<つなぎ・ひきだす>コミュニケーション能力育成プログラムの開発・実施―チーム政策でつくる『コミュニケーション・ワークショップ演習』」というプロジェクトとして、2011年度から2012年度の龍谷GP事業に採択されました。この一年間、政策学部の龍谷GP委員会のメンバーを中心にこのプロジェクトを進めてきました。

学生のみなさんは、これまでの学びの中で、グループディスカッションやグループワークをたくさん経験されてきたことと思います。「なーんだ、またか・・」という声が聞こえてきそうですが、コミュニケーション・ワークショップ演習では、話し合いをするだけでなく、他の人が話し合いをしているところを観察してもらいます。どのようにしてコンセンサスに到達するか、どういったふるまいや発言で話し合いの流れがかわっていくか・・・といったようなことを考えながら観察するのです。そして観察したあとは、話し合いを実施したグループのメンバーとともに、話し合いをふりかえります。違う立場に立って、ものごとを見たとき、新たな視点が見つかります。相手の立場にたって考えられる態度を身につけましょう!

先日、二日間にわたって、教育補助員と担当教員の研修を実施しました。研修では、教育補助員のみなさんに学生役となってもらって、プロのファシリテーターさんを講師にお招きして、模擬授業を行いました。 研修が終わった後、参加いただいた教育補助員のみなさんから、「今まで学んだことのないことばかりで新鮮でした。」「社会に出ても役立つことばかりです。」「他の学部でもぜひ開講してほしいです」といった嬉しいことばをたくさんいただきました。

研修の模様です


 現代日本社会では、「話し合い」が以前よりずっと必要となってきました。地域行政は、従来の行政主導型から、地域課題の解決や地域公共政策の形成過程・実施・評価に,市民が積極的に参加するといった「参加・協働型」へと変わってきています。まちづくりをめぐる話し合いでは、立場も価値観も異なる多様なひとびとが関わります。どのようにすれば、立場や価値観を超えた「公平で」「参加者が主体性的に参加できる」話し合いができるのでしょうか。ぜひ、この授業を通して一緒に考えましょう。

 もう1つ・・・ コミュニケーション・ワークショップ演習の特徴として、政策学部におけるキャリア教育としても位置付けられているという点があげられます。この授業を通して、社会と自分とのつながりや、働くことの意義について考えてもらいます。そして、社会人としてのマナーも身につけましょう。

 ・・・あまりたくさん話すと楽しみ?!が減りそうなので、このへんにしておきますね。学生さんにとって、教育補助員のみなさんにとって、そして担当教員にとっても実り多い授業になりますように。。。