2010年11月6日土曜日

学園祭が始まりました。

深尾 昌峰

ブログ初登場の深尾です。よろしくお願いします。
さて、今日から龍谷大学では学園祭が開催されています。
今日は私は仕事で滋賀県に出張していたので、プログラムを見ることはできなかったのですが、夕方に大学に戻ってきた時に、今日の片付けをしている多くの学生たちと出会いました。(模擬店をきれいに片付けているのにはビックリ!日によって出店団体が違うのかなぁ、とか、防犯上の理由かな...とは想像を巡らしてました)

さて、学園祭やお祭りって私は「コミュニティ」にとって本当に大切な行事だと思っています。
先般もある自治体で、政策づくりのワークショップをしていたら、多くの住民の方が嘆かれていたのは「お祭りの消滅」でした。
お話を聞いていると、お祭りがなくなったという消失感と共に、出来ていた事が出来なくなった焦燥感、そして何よりもみんなと楽しい時間を過ごす事ができなくなったことへの失望が多いように感じます。
お祭りが消滅するのには幾つかの理由があります。一つは、担い手不足。かろうじてまだお祭りが残っている地域でも、例えば神輿(みこし)をかつぐ人がいないので、一回かついで、その後は台車に乗せて、あるいは軽トラックに乗せて巡行するという話をよく聞きます。
二つ目には、財政問題。私も助成金の審査をしていると、神輿の修理をしたいとか、祭りで使う太鼓の修理をしたいという案件を申請されている場合があります。私が審査してる類の助成金はそういったものに対応していないものが多いので、お断りせざるを得ない事が多いのですが、結構みなさん困っておられる様子がうかがえます。担い手不足と相まって、誰がお祭りを支えていくかという問題に突き当たります。
反対に、お祭りが復活したという話も時々聞きます。少しの間、先述のような理由でお祭りが出来なかったのだけど、やっぱり「やりたい!」という住民のみなさんの気持ちが元になって復活させて、以前にも増して絆が深まったという話も聞いた事があります。

私自身は、新興住宅地に育ったので、実はそういった参加型のお祭りへの思い出というものがありません。
一昨年、徳島の阿波踊りを友人と見に行った時も、「参加型」のお祭りがある地域というのは羨ましいな...と実感しました。
京都の地蔵盆なども、本当にうらやましい限りです。

さて、学園祭に話を戻します。
私の演習や講義を受けている学生を、学園祭の運営スタッフの中に見つけました。
イキイキと活躍する姿に頼もしささえ感じました。
一生懸命、仲間とひとつのことを創りあげる機会って実は日常生活の中ではあるようであまりないのですよね。

企画を考えたり、段取りを組んだり、他者との関係を紡いだり、調整したり...。大学の講義だけでは身に付かないチカラが試される場面でもあります。しかし、それらを先輩からの経験や知恵の伝承をベースに、アレンジし工夫し乗り越えている彼らに拍手です。
彼らにとって、学園祭の担い手になることで、つながった仲間や獲得したチカラを一生大切にして欲しいと思います。

是非、お近くのみなさん、そして高校生のみなさん。熱く燃えている学生の姿を是非見に来てください。
龍谷大学の学園祭「龍谷祭」は深草キャンパスで5日~7日まで開催されています。