2014年5月16日金曜日

「政策実践・探究演習」始まる!

只友 景士

2014年政策学部は、「政策実践・探究演習」という新しい演習科目を立ち上げました。この新しい演習は、政策学部のPBL(Problem-based Learning)科目の一つとして開講されるものです。具体的な政策プロジェクトに参画し、政策実践と政策探求(調査研究)に取り組みます。そしてこの科目の事前・事後学習と二つのプロジェクト指導教員として、この科目に関わらせてもらっています。

この演習の目的としては、

①具体的な政策プロジェクトに参画する能動的な学びを通じて、主体的な学習者になること

②現場体験を通じて社会的課題を発見する感性を育み、真理を探求する力を養成すること

③公共性を深く理解し、高い市民性をみにつけること

上記の3つのことを目標としています。

この科目では、政策プロジェクトへ参画し、地域での学びや外部の専門家との交流などを通じて、プロジェクト・マネジメント能力やコミュニケーション能力の養成を行います。このプロジェクトへの参加は、研究の方法、奥深い思考や幅広い視野等、一歩進んだ学びを得ることができます。個別プロジェクトの学びだけではなく、プロジェクト横断の事前学習と事後学習があるのも、この科目の特徴です。そして、ついに4月30日(水)から本格的に全体事前学習の講義が始まりました。

事前・事後学習担当教員からの説明の風景
2014年4月30日(水)「政策実践・探究演習」第1回全体講義

(1)いよいよ講義開始!全体事前学習の第1回目となった4月30日(水)。

22号館204教室に履修登録した60名あまりの学生諸君が集結しました。

この日は、まずは、4講時の時間を使って、事前学習担当教員(清水、只友)からこの科目の狙いや学習方法などのガイダンスを行いました。科目についての説明だけでなく、この科目のようなPBL要素を持った科目が、注目され、いろいろな大学で展開されている社会的背景なども説明しました。

続いて、グループワークに入りました。8名ずつで8班に分けて、グループワークに入ります。

教員から出された「地域づくりに関するお題」について、50分間のグループワークを行い、後で発表してもらいます。

(2)グループワーク

グループワークの場所は、22号館の空いているスペースであればどこでもいいことにして、学生の皆さんが話しやすい場所をそれぞれのグループで探してもらいました。教室の前のスペースで話すグループもあれば、学生談話スペースにいくグループもあり、学生ラウンジにて話し合いをするグループもありました。私は、話し合いの場所を廻らせてもらいましたが、どの班も少しリラックスした良い雰囲気で話し合いが進められていました。2回生から4回生までの混成グループですので、さあ話し合いするぞとなったら3・4回生が率先して、ファシリテーター役を買って出て話し合いを進めていきます。2回生も緊張することなく話せるように上回生の気配りも見受けられます。政策学部では、2回生の時に「コミュニケーションワークショップ演習」を履修指導科目でほとんどの学生が履修しているので、話し合いをうまく進める基礎が身についているんだなと改めて実感しました。

203教室の教卓付近のスペースでグループワーク中。


22号館2階の学生談話スペースにてグループワーク中。


22号館2階北のラウンジにてグループワーク中。


(3)グループワークの成果発表

50分の話し合いの後は、グループごとに話し合った結果を発表してもらいます。

グループワークの結果を発表しています。


2分間プレゼンと題して、各班話し合いの結果を発表してくれました。こうした発表の経験を少しずつやっていくと人前で話すことが苦手な人も何とか話せるようになっていきます。上手な人が話す班もあれば、ひとり一言ずつ順番に話す人もいます。メンバーの学習履歴が様々なので、出てくるまとめも千差万別で面白いものとなりました。ということで、初回の講義は無事終了しました。

(4)7つの個別プロジェクトの紹介

さてさて、この授業は、個別プロジェクト事前・事後学習二層式の学びとなっていますので、最後に、個別のプロジェクトについて、受講生募集時に配布された案内から紹介しておきたいと思います。全部で7つの個別プロジェクトが動いています。

① 福知山プロジェクト 「市民の声を聞き、市民の声を形にする!福知山市政策マーケティング手法の開発と骨太の地域づくり参画プログラム」(担当教員:只友景士 プロジェクト連携先:京都府福知山市市長公室企画課

[プロジェクトの概要]

福知山市が進める政策マーケティング事業に参加し、骨太の地域づくりにチャレンジします。市民の声から政策をつくる政策マーケティング手法を福知山市と龍谷大学が共同開発します。市民の声を聞く取り組みとして、「未来を描く!福知山100人ミーティング」の企画運営への参加、福知山市民1万人インタビュー(福知山市・FM丹波の協力事業)への参加などを行います。市民の声を政策の形にする取り組みとして、福知山市三和地域における地域づくり計画の具体化への取り組み(農産物直売所づくり)への参加、「日本一の図書館づくりプロジェクト(仮称)」に参加します。

ちなみに、昨年度の「未来を描く!福知山100人ミーティング」については下記のサイトを参照してください。
La Sankaの記事 (未来を描く!福知山100人ミーティング 「福知山のこともっと考えよう」
両丹日日新聞の記事 「まちづくりに熱弁飛び交う市民100人ミーティング

[どんな人向けか?]

主体的かつ積極的にプロジェクトに参画する人、話し合いによるまちづくりに興味のある人、自治体と地縁組織の連携による地域活性化プロジェクトに興味のある人、過疎地域の再生プロジェクトに関心のある人、福知山市立図書館を日本一の公立図書館にしてみたい人、田舎暮らしに興味のある人。

② 守山プロジェクト「話し合いがまちを変える!守山市市民参加と協働による骨太の地域づくり参画プログラム」[担当教員:只友景士 プロジェクト連携先:滋賀県守山市役所 地域振興課及び協働のまちづくり課

[プロジェクトの概要]

本プロジェクトでは、守山市のまちづくり事業に参画しながら学びを深めます。具体的には、協働のまちづくり課の「市民参加と協働のまちづくり事業」及び地域振興課の「守山まるごと活性化事業」の二つの事業に参加し、二つの事業の架け橋になります。守山市の進める話し合いによるまちづくりの取り組みに参加して、市民懇談会の開催に様々な形で関わります。まるごと活性化事業では、守山市役所と学区自治連合会等との連携で進められる個別事業に参加します。

[どんな人向けか?]

主体的かつ積極的にプロジェクトに参画する人、話し合いによるまちづくりに興味のある人、自治体と地縁組織の連携による地域活性化プロジェクトに興味のある人、まちに無関心な人が多い地域で、まちへの関心を高める取り組みを行い、まちの雰囲気を変えてみたい人。

③深草小学校プロジェクト 「学校連携による地域学習について考える~深草小学校の総合的な学習の時間のカリキュラム開発プログラム」(担当教員:井上芳恵 プロジェクト連携先:京都市立深草小学校

[プロジェクトの概要]

深草小学校ではこれまで総合的な学習の時間が学年毎に取り組まれていましたが、2014年度は「わたしたちのまち深草」を共通テーマに、3~6年生まで商店街、安全・安心、環境など学年毎のテーマを決めて、深草地域と積極的にかかわる学習プログラムの開発を進めています。本プロジェクトでは、地域や大学などと連携した総合的な学習の構築について、他地域の事例を含めて調査、分析を行い、深草小学校の総合的な学習の時間において実践活動を行います。

[どんな人向けか?]

主体的かつ積極的にプロジェクトに参画する人、地域資源の発掘、地域の歴史に興味のある人、子ども達の地域学習支援に興味のある人、教育・カリキュラム開発に興味のある人など。

④伏見ふれあいプラザプロジェクト 「地域イベントと地域コミュニティについて考える~伏見ふれあいプラザ企画・運営プロジェクト」(担当教員:井上芳恵 プロジェクト連携先:京都市伏見区役所

[プロジェクトの概要]

伏見区民相互の交流とふれあいを深め、地域の活性化を図ることを目的とし、環境や福祉等のPRを通じて理解を深める場として毎年8月頃に開催されている「伏見ふれあいプラザ」の企画・運営に関わりながら、伏見区の各学区の現状や課題を把握し、区民の交流の場や地域活性化の方法について検討します。

[どんな人向けか?]

主体的かつ積極的にプロジェクトに参画する人、地域イベントの企画・運営のノウハウ、力を身につけたい人、地域で実施されるイベント(区民祭、市民祭、フェスタなど)、地域の交流を促進し子どもからお年寄りまでが楽しめる場づくりの企画・運営に興味がある人、行政職員とともにイベントの企画・運営に携わることで公務員の仕事の一部を体験したい人、地域コミュニティ(自治会、町内会、NPO、市民活動団体など)の交流、活性化に興味のある人など。

⑤伏見区投票率向上プロジェクト「伏見でセンキョを考えよう・伝えよう・盛り上げよう!」(担当教員: 土山希美枝 プロジェクト連携先:伏見区選挙管理委員会

[プロジェクトの概要]

まず、若者投票率の現状やなぜ低いのかを深く調べ学ぶところからはじめます。議会の見学や議員・政治家へのインタビューなど、「政治」の現場を学ぶこともあります。課題解決の取り組みの前段階、課題分析を丁寧に行い、「若者が政治に参加することとその意味」を理論でも体験としても学びます。文献を読んだり、事例調査もありえます。京都市の通常選挙としては2015年4月の京都市議選があります。それにむけたアクションプランを練って実践します。

この春の京都府知事選挙の際に、土山先生の指導の下で先行的に取り組んだ取り組みはこちらをクリック。

[どんな人向けか?]

政治を学び、選挙を学びたい人、学んだことを伝えたい人。選挙を盛り上げたい人。上から目線でなく「伝える」ために、まず自分が学ぶことから始めます。「探求」にかなり重きをおいているので、実践好きだけど「する」にとどまらず、その前の基礎力をつけたいという人に向いています。

⑥洲本プロジェクト「グリーン&グリーン・ツーリズムの構築による洲本市の地域再生」(担当教員:白石克孝 プロジェクト連携先:兵庫県洲本市役所

[プロジェクトの概要]

エコのグリーンと農漁村体験のグリーンの2つのグリーンをツアーとして考えることで地元の魅力発見と参加型地域再生を実現します。淡路島3市が特区として取り組んでいる「環境未来島構想」と連動した内容として政策を考察する必要があります。洲本市内の重点4地区を拠点として、水力発電所設置の市民普請(工事・作業)、里山保全の市民普請、ため池の保全管理普請、有機低炭素農業体験、低炭素漁業の構築体験、農家民泊事業の実現など、地元と学生(正課科目と課外活動)と専門家を組み合わせて、協働型の地域再生事業の新たな方向性を探ります。地元での成果発表会を開催し、また1泊2日の「ツアー」の企画と実施などにも取り組みます。演習生以外の課外の学生の企画参加をサポートします。九州大学の工学部の院生や学生と水力発電事業で交流することになります。

[どんな人向けか?]

研究分析チームと企画開催チームの2つの機能を持ちます。どちらの側面にも関心ある人に来てほしいと思います。さまざまな市民普請や体験事業に取り組みます。汗をかく事をいとわない人が頼もしいです。中山間地の課題解決と再生可能エネルギー利用や環境保全とのリンケージによる地域再生をめざしています。ツーリズムと名を打っていますが、多くの観光客を集客するようなことを目指してはいません。こうした課題の提示にピンと来る人。

⑦ 「京丹後市五十河地区における複線型地域再生」(担当教員:清水万由子 プロジェクト連携先:京都府京丹後市役所

[プロジェクトの概要]

農業の活性化による、内から外に向かう再生。学生の農業体験と参加による地域再生プログラムの地域住民との共同開発。多品種型農業とその産物を活用したミニ6次産業化(府のプロジェクトの活用)。江戸時代の民家苑を活用した外から内への活力の導入。日本の歴史と地域社会を学ぶ留学生と日本人学生による農村研修。体験型4プログラムの具体化。民家苑の農園等周辺環境の整備。

[どんな人向けか?]

現地の方々との交流やコミュニケーションに関心がある人、様々な体験型のプログラムづくりという実践活動や農業体験に関心がある人、農業や農村の体験をしたい人、地域資源を活用した住民参加型の地域づくりを体験したい人、とにかく農村を見たい、農業を体験したい、地域の人々と話をしてみたい人など。

(5)これから始まるプロジェクトに期待が膨らむ

こうした多彩な個別プロジェクトに参画しながら、主体的な学びの姿勢を確立してもらうのがこの科目の狙いです。地元京都市伏見区に関わる3プロジェクト、京都府北部自治体に関わる2プロジェクト、滋賀県と兵庫県に関わるプロジェクトと近畿1府2県と広範囲です。連携先の地方自治体、小学校、地域の皆さんからも、このプロジェクトに大いに期待されています。地域の皆さんと一緒に新しい何かを生み出せたら最高だなと思っています。また、科目担当者としましては、プロジェクトへの参加からだけでなく、それぞれのプロジェクトの間の交流から学生の皆さんが広い視野も身につけてもらえたら良いかなと願っています。

2014年4月25日金曜日

韓国でも内発的発展への関心が生まれてきた

nakamura

中村 剛治郎(2014年4月24日)

韓国経済といえば、国家に後押しされるサムスン電子やLG、ヒュンダイといった少数の巨大輸出企業が大きく成長し、ほかの一般企業、中小企業は低迷している、公務員になるか少数巨大輸出企業に就職しないと賃金は安いし生活は苦しい、といわれるように、ソウル一極集中による地域格差や富と貧困の格差が激しい国である。それゆえ、韓国で地域振興策と言えば、巨大企業の工場誘致や、国家の公共事業の誘致で地域経済を振興すること、つまり、外部(首都ソウル)の大きな力に依存する外発的成長のことのように理解されてきた。
今年3月下旬、私は、この韓国で開催された2つの地域シンポジウムに招かれた。一つは、20日にソウルで開催された、地域財団主催の創立10周年記念シンポジウムであり、コメンテーターとして、農村地域の内発的発展や農業の6次産業化をめぐる課題、論点について発言をし、質疑応答に応えてきた。もう一つは、21日にソウルから南方125㎞にある忠清南道という地域の中心都市・公州市で開催された忠南発展研究院主催の「グローバル経済危機の時代、自律的な地域経済の可能性を問う」というシンポジウムであり、「グローバル経済・知識経済の時代における外発型地域経済の内発型地域経済への転化の道を考える」と題する講演を行ってきた。2つのシンポジウムを通して、日本に留学して内発的発展論を学んだ学者達の尽力を基礎に、韓国でも地域経済の内発的発展をめざそうとする考え方が少しずつ浸透してきていることがわかった。
地域財団のシンポジウムでは、新理事長に就任する朴珍道忠南大学教授が開会の挨拶の中で、「6月に地方選挙があるが、地方選挙の公約と言えば、公共事業で道路を作る、企業誘致をして地域経済を振興する、そんな中身のない、地域経済の発展につながらない選挙公約がまかり通ってきた。地域の内発的発展をいかにして進めるか、このシンポジウムで深め、中身のある公約と実践を求めて行かなければならない」と述べた。地域財団は、研究者・農業者の連携により農村地域の発展をめざす市民団体で、農村地域の発展をリードする人材育成にも力を入れている。韓国与党のセヌリ党系の人も野党民主党系の人も広く結集しているようで、ソウルに事務所を置く。
忠南発展研究院は、忠清南道という日本で言えば、県のシンクタンクである。忠清南道地域は、いま、韓国で最も経済成長をしている地域である。南部は農村地域で取り残されているが、北部に、ソウル大都市圏から分散するサムスン電子やヒュンダイなどの大工場が多数進出してきたためである。4年前の道知事選挙で民主党系知事が誕生した結果、忠南発展研究院は、南部農村地域の振興を重視する研究を進めてきたが、他方で、企業誘致に成功し経済成長を誇ってきた北部の外発的地域経済の実態を分析し、自律的な地域経済への道を考えるシンポジウムを開催するに至ったのである。
シンポジウムの来賓として参加したアン・ヒジョン忠清南道知事は、「私は、このシンポジウムで、地域経済と内発的発展という言葉にたいへん興味をもっています。地域経済を考えるということは、これまでの国の地域政策に見られたように、国土のどこに産業を配置すべきか、という発想と違うものだと思います。企業誘致をしたり、国の公共事業を引っ張ってきたりすることが地域経済の振興策とみなされてきたが、内発的発展という言葉には、地域の人々が主体になって、下からの共同の力で自律的な地域経済を創っていくような魅力的な響きを感じます。時間の許す限り講師の話を聞いて、地域経済とは何か、内発的発展とは何か、忠清南道のこれからの発展の道はどうあるべきか、しっかりと学びたい。」と挨拶した。なかなか、問題意識の鋭い、スマートな知事だなと感動した。
知事は、挨拶のあと、最前列真ん中の席に陣取った。最初の報告者である私は、急きょ、知事の基礎概念をめぐる本質的な問いかけに応える話を織り込むことにした。私は会場全体のあちこちに顔を向けつつも、知事が私の講演に関心を示しているかどうか、時折、様子を見ながら話を進めた。知事は、同時通訳に耳を傾けながら、一所懸命にメモを走らせ、最後まで熱心に聴講する姿勢を崩さなかった。まだ50歳と若い知事であるが、民主党の次代のホープと言われるだけあって、その熱心さ、スマートさ、に感動した。
韓国から帰国した後、忠南発展研究院の人から、アン知事は、その後の「道庁会議で講演の話を取り上げ、道庁職員みんなが聴くべき講演だったと称えたそうです。」とのメールが届いた。
同様に、朴珍道地域財団理事長からは、この方は、忠南発展研究院の前理事長でもあるので、2つのシンポジウムとも参加されたのであるが、「内発的発展論を一段階発展させる可能性を発見して嬉しかったのです。」という感想メールをいただいた。
 韓国の巨大企業が、国内に工場を分散配置しながら、輸出競争力を軸に成長して行く時代は、もはや、終わったといえよう。今後は、中国の新興企業にキャッチアプされたり、海外生産シフトを強化したりして、国内の工場を再編したり、雇用削減をしたりする動きを強めるであろう。韓国経済が、日本ほどの発展段階に至る前のレベルで、日本がこの四半世紀苦しんできたポスト工業化段階に移行することになる。もはや、地域経済の外発的成長を期待する地域政策の時代は終わったということであろう。地域経済の内発的発展と経済の地域内循環の深化という視点が、韓国で関心を呼んでいく時代が始まったことを意味する。
ところで、内発的発展論と言えば、従来、外発的成長か内発的発展か、という理念レベルの二項対立的思考や、中山間地域に見られるような住民の下からの地域づくり運動論に留まる傾向が強かった。実際には、都市では、外発的成長をしてきた地域経済が内発的発展の地域経済に、いかにして、転化しうるか(転換ではなく)、という動態的な経路修正(経路転換ではなく)の道を拓く政策論的な、新しい内発的発展論が課題になる。私は、いま、現代の内発的発展論を、主体重視の発展論的動態的比較地域制度アプローチとして展開している。韓国での私の報告は、この立場に立つものであった。
都市の動態的経路修正型内発的発展、主体重視の発展論的動態的比較地域制度アプローチについて、詳しくは、中村剛治郎『地域政治経済学』有斐閣、同編著『基本ケースで学ぶ地域経済学』有斐閣、同「地域問題と地域振興をめぐる研究課題」『経済地理学年報』58巻4号、同「地域経済学方法論再考」『エコノミア』63巻1号、同「中山間地域の内発的発展をめぐる理論的諸問題」『地域開発』2012年5月号、ほかを参照されたい。
ともあれ、グローバル化が重要と言われている時代に、ますます、ローカル化が重要になる、地域経済の内発的発展こそが課題になる、そして、内発的発展論の新段階というべく、外発型地域経済の内発型地域経済への動態的転化の道、経路転換ではなく経路修正、を考える政策論的思考が重要、といった認識が、韓国にも広がってきたことは嬉しい限りである。

2014年4月17日木曜日

新入生履修説明会

学生スタッフ

こんにちは、政策学部2回生の山口結花です!
 日中暖かい日が続いていますね~。深草駅から大学までの道中には色とりどりの
チューリップや桜が咲いているので、歩いていて気持ちがいいです(^_^)

 さて、今回はオリエンテーション期間中である4月3日に行われた、
新入生履修説明会と相談会についてお話したいと思います。

 私は基礎演習のクラスサポーターとして、クラスの誘導や資料の配布を行っていました。
 午前9時という早い時間の集合だったため、やはり何人かの新入生は眠そうな表情でした(笑)
でも履修説明会が始まると、全員しっかり前を向いて話を聞いていました^^

 まずキャンパス内の教務課や建物の案内があり、履修の登録方法、必修・専攻科目について、
卒業のために必要な単位数などなど… 約2時間にわたってたくさんの説明がありました。
 大学ではパソコンを使い、ポータルサイトという大学専用のWebサイト内で各自履修登録をすることになっています。
高校までと違って、自分で受けたい科目を自由に組み合わせて履修することができます
(1年時は必修が多いのでほぼ決まっていますが)。
 一方で、事前登録・本登録の期間を過ぎると履修ができなくなってしまうなど、
すべて自己責任でする必要があります(><)
 気を付けないといけない部分がたくさんあって、私もちょうど1年前は初めての履修に苦労していたなぁーと思いながら、
クラスの後ろに立って一緒に話を聞いていました。

 その後クラスごとに分かれて相談会と懇談会がありました。
 懇談会については、前のブログでふっかーが書いてくれています!
 相談会では、「説明を聞いたけどいまいちよくわからない…」、「あいているコマ(時間割)にどんな科目をいれたらいいのか?」、
など一回生の質問にクラスサポーターが各自の経験をもとに答えました。

 これからいよいよ授業がはじまります。しっかり学んでいきましょう!
 私も、ちゃんと単位をとれるようにがんばります!(笑)

 以上、新入生履修説明会と相談会についてでした(^^)/

2014年4月11日金曜日

クラス別懇談会

学生スタッフ

こんにちは!イベントスタッフ2回生の「ふっかー」こと深尾です。
 ※我が学部の深尾昌峰先生とは関係ありません!
 
 キャンパス内は新入生や新歓中のサークルや団体で賑わっており、入学シーズンだなあと感じる4月3日。
政策学部の新入生は履修説明会の後、基礎演習のクラスごとにわかれてクラス別懇談会を行いました。
私がクラスサポーターとして担当したクラスで行ったのは次の2つです。

1.自己紹介
 みんなほぼ初対面で緊張していたけど、何名かは前に出てみんなの方を見て話していて感心しました。
…去年の僕はどうだったかな?

2.メーリングリスト作成
 基礎演習に限らず、政策学部では何かの組織や演習で、何らかの形でメンバー全員への連絡手段をつくります。
メーリングリストはその一種で、基礎演習のほかに、クラスサポーター、イベントスタッフ、一部演習科目で使っています。
基礎演習では、このメーリングリストを使い、毎週の演習内容の連絡などを行います。

 その後、基礎演習担当の先生から熱い言葉が新入生に送られました。
 龍谷大学政策学部に入ったからには、龍谷大学だからこそ・政策学部だからこそできる学びや取組に
どんどん参加して成長していってもらいたいと思います!

2014年4月10日木曜日

新入生フレッシャーズキャンプ

事務室

こんにちは、政策学部教務課 野村です。

 4月5日から6日にかけて新入生の「フレッシャーズキャンプ」が実施されました。
 場所は「琵琶湖グランドホテル」(琵琶湖が一望できる綺麗なホテルを貸し切りでした!)。
4月5日~6日は政策学部・法学部・社会学部の新入生全員が参加しました。



 このフレッシャーズキャンプで大活躍をしてくれたのが「クラスサポーター(通称クラサポ)」です。
クラサポは新入生の学修をサポートしてくれる強い味方です。
 「クラス会」や「キャンパスライフ相談会」はクラサポが中心となって進行し、
慣れない新入生同士の潤滑油として場をなごませ、盛り上げてくれました。
 新入生のみなさんはこれからの学生生活の中で、勉強だけでなく生活面でも何か困ったことがあれば
クラサポという頼れる先輩に色々相談してみてください。きっと良きアドバイザーになってくれると思います。



クラス会ではクラサポが緊張した空気を解きほぐしてくれました


先生も交えて「キャンパスライフ相談会」


 フレッシャーズキャンプの夜には、3学部の新入生が大広間に集まり、
学友会による歓迎レセプションが開催されました。
 吹奏楽部の演奏に始まり、バトン・チアの「SPIRITS」、よさこいサークル「輪舞曲」の
ダンスパフォーマンス、応援リーダー部から新入生へのエールが送られ、最後に4チーム合同で
学歌を大合唱し、会場は興奮に包まれ大盛り上がりでした。

「輪舞曲」の圧巻の舞


新入生へのエール。団長は政策学部生です


 新しい友達と一緒に様々な体験をしたこのキャンプはきっと新入生にとって大きな思い出になったことと思います。

 さて、おまけのお話ですが、フレッシャーズキャンプの裏側では、毎年ホテルの別室において
政策学部教員による会議・懇談会が行なわれます。
 今年はカリキュラム改革のためのワークショップが行なわれ、
グループで出た様々な意見やアイディアの発表がなされました。
 教員がよりよい教育を目指して団結していて、このようなワークショップを行なうことができるのも
政策学部ならではだと思います。
 教員同士だけではなく、学年を越えた学生の交流があり、学生・教員・職員が「チーム政策」として
強くつながっていることが政策学部の一番の魅力だなと、改めて感じました。



先生方のワークショップ風景


 新入生のみなさん、ようこそ政策学部へ!
 「チーム政策」の一員として、これから私たちと一緒に政策学部を盛り上げていきましょう。